Benの最終日

今日はBenのお別れ飲み会が開かれた。インターンシッ
プで日本にやってきて早6ヶ月、あっという間だった
。飲み会の後、Sくんも入れて、3人で最初の歓迎会
の後にいった川沿いのバーに行って2次会を開いた。


ユダヤ教の話も聞いて興味深かったのだが、今回は別
の話。


このインターンシップでBenが何かをやったかという
と、実質働いたのは1ヶ月ぐらいだったと思う。それ
でも彼にとっては日本の文化に触れられたことなど
大きな経験になったと思う。そういう広い意味も込め
て「うちの研究室でインターンシップができて本当に
よかった」と言っていた。もちろん不満はたくさんあ
るだろうけど。


そのBenに何も不満はなかったのか、問題はなかった
のか、と聞くと、最後に本音で話してくれた。問題は
うちの研究室ではなく別のE研究室だと。


外国人のインターシップの受け入れは元々E研究室が
最初で今も2人の米国の大学に通う女性がそこで働
いている。そこのマネジメントをしているOさんが
問題だという。既に帰国してしまったがフランス人
のSさんもその人の下についていた。ところが、Oさ
んは彼らにほとんど仕事も情報も与えずに、彼らが
何かを聞こうとしても教えてくれなかったという。
ところが自分が気に入った女の子がくるとその子だ
けはまだ何も仕事をしていないのに出張にいかせる
というようなことがあったみたいだ。そうした環境
のもとフランス人のSさんは失意で帰国していった
そうだ。現在は残った、Aさんが同じような問題を
抱えているのだという。


Oさんとは何度か話をしたことはあるが、そんなふ
うになっているとは知らなかった。もちろん、学生
、ましてや外国人だからミスコミュニケーションは
あると思う。でも、そうは言っても、「みんなあま
り英語がしゃべれないから残念だ」なんていうBen
の不満とは違う。


せっかくインターンシップとしてきてもらったのに
、ましてや海外から来たのに、そういう飼い殺しみ
たいなことをして失意のまま帰国させるならば、最
初から受け入れないほうがいいと思う。そもそも、
部内の活性化やメンバーの英語力向上、なんてお題
目はあるものの、連れてくるだけ連れてきて、後の
フォローは何にもしない、なんていうのはちょっと
違うと思う。


いずれにしても、何か助けてあげることができたら
、と思う。Benにそれを話したら、「お前に何がで
きるんだ」と言われた。確かに部署も違うし、仕事
もまったく関係ないのに、何かできるかといえば、
何もできないかもしれない。でも、話を聞いてわか
ってあげることはできるのではないだろうか。それ
があるだけでも人は救われると思う。自分も海外で
インターンシップをしていろんな人に助けられたこ
とを思えば、やっぱりどうにかしてあげたい。