ビジョナリーカンパニー2

ビジョナリーカンパニー2をまた読んだ。


Nさんに、小さな組織ではこの「バスに乗せる人を決め
る」は成り立たない、と言ったが、それはやっぱり間
違いだと思う。結局は妥協するかどうかっていうこと
だと思う。


例えば仮にとっておきのコンセプトに目覚め、もはや
自分でベンチャーを起こそうとしたときに、どういう
仲間を募るだろうか。自分の考えているコンセプトに
対して「ワクワク感」を持ってくれなければどんなに
優秀な人材であったとしても、誘ったりはしないはず
だ。


少なくともある程度会社が大きくなった時点ならとも
かく、最初の時点では絶対的に人で妥協はしたくない
はずだ。もちろん、ある程度大きくなったからといっ
てそこを妥協するかどうか、っていうので大きく変わ
ってくるのだと思う。


例えば、リンクアンドモチベーションやライブレボリ
ューション、インクス(倒産したけど)なんていうとこ
ろはベンチャーであったとしても、人の採用に圧倒的
に金をかけているし、事実、大企業以上に優秀な人を
集めている。


でも、これが大企業の一ビジネスユニットだからでき
ない、ということでは決してない。例えば、事業部長
が私的に事業部を超えた勉強会などを開き、自ら人を
見つける努力だってできる。そこで同士を見つけ、あ
えて干されているが優秀な人を自分ところに引き入れ
たりもできる。そういう人だったら、人を動かすのも
比較的楽だろう。野球でいえば、他球団を解雇された
人を野村監督が再生させるようなものか。そういう努
力をせずに、「うちには人材がいない」というのは経
営者としては2流だろう。いないのであれば見つける
努力をすればいいのだ。


そう考えていくと、「バスに乗せる人を決める」とい
うのはやっぱり正しいことのような気がする。そうは
いっても、うちにはろくな人がいない、というのは、
どっかで人材に対して妥協していることの言い訳では
ないだろうか。


ただし、もちろんその前提には、自分がこれをやりた
い、っていものを持っている必要がある。別に起業し
たい、でも、この事業部をどうにかしたい、でもなん
でもいい。それがあって初めて優秀な人間を集めるた
めの土俵にのることができるのだと思う。つまり、何
かをやりとげたい、そのために、優秀な人が必要だ、
という図式だろう。