不確実なものの集まり

ソリューションとは、ある種寄せ集めだ。それらが相
乗効果を発揮しない限りは、決して価値を生み出さな
い。


ある事業についても、いろいろと機能を集める方向性
にはなっているが、僕が思うのは、そんなにいいんだ
ったらそれ単体で買ってもらえるのでは、ということ
だ。要はAもできます、Bもできます、Cもできます、
とはあるが、Aの効果は不確実、Bの効果は不確実、Cの
効果は不確実というのであれば、不確実性も相乗的に
高まるのだ。


1個のキラーコンテンツがある。それに何かがのっかて
くる、というのはわかる。例えば、iPodを買えば、ス
ピーカーも必要となり、Macにも興味が出て、車で聞け
るコネクタが必要になって、ケータイはiPhoneにして
、みたいな感じだろう。


でも、それ一つ単体でとったときにたいして必要とさ
れなければ、それがどんなに集まったところで価値は
生まないだろう。例えば、中途半端なブログサービス
、中途半端なSNS、中途半端なプロフサービス、中途
半端なメッセンジャーサービス、そんなのをもった
ところでソリューションでもなんでもないだろう。


あの事業にはそのリスクを感じるのだ。


それと、コンセプト自体はそれこそ、もう死んでしま
ったような人が言ってたことである。既にそれから20
年近くたっているのだ。でも、いっこうに実現しない
。それは決して技術的な問題ではない。


本質的にはそこを考えていったほうがいいと思う。例
えばS社なんかも同じようなことをやっている。でも、
全然うまくいっていない。うちの社員が見学にいって
もたいしたことなかった、というぐらいだ。では、う
ちの会社がやろうとしたときに、S社のようにならない
理由は何なんだろうか。おそらく答えはないと思う。
ビジネスとなったときにアドバンテージはあるだろう
がコンセプトには違いはない。


考えなければいけないのはそこにどういう価値を出し
ていくかだ。それさえ、明確になれば自ずと進むはず
。でも、僕は直感的にそこに価値はないように思って
いる。


難しい問題だ。