社内展示会

社内の技術展示会が行われている。研究所の近々商品
化される技術の展示会だ。過去3年間は僕も出展して
いたのだが、今年は出展はしてない。


全体のコメントはさておき、面白かったのはサードパ
ーティの考え方とSAASみたいな考え方だ。


さて内容はさておき、その中でSさんがサンプルを展示
していた。Sさんの技術は事業部にやらん、と言われて
どうしようか困っていたのだ。Sさんは事業部長をさし
て全然経営がわかっとらん、と言っているが、正解は
どちらもわかってない、じゃなかろういか。


そもそもマスプロダクションにならないものを事業部
ではやれない。そういう仕組みなのだ。マスプロダク
ションで工場が稼動し、コストが下がり、そういうビ
ジネスモデルの上で既存事業部は成り立っている。ま
してや事業部長のYさんはそれで過去に大成功を収め
ているのだからなおさらである。


そうではない技術を事業部にやってくれ、といっても
それはムリな話なのだ。解決策としては今後そういっ
た別のビジネスモデルができる開発体制を作っていか
なくてはならない。そうでないと、いつまでたっても
事業部依存の技術しかものにならない。


さて、一方でSさんが展示をしていると、別の子会社
の社長がやってきたという。その人はSさんの技術を
絶賛し、ぜひやろう、ということを言ってという。


まぁ、その社長さんとしては、Sさんを持ち上げたと
ころで何の損もない。持ち上げられるだけ持ち上げて
おけばいいのだ。なぜならば、もしかしたら化けるか
もしれない技術を他社がわざわざ技術開発して、もっ
てきてくれるのだからそんなおいしい話はない。自分
たちが投資せずにただで技術が手にはいる。もちろん
多少の技術移管費用はかかるだろうが、ポテンシャル
のある技術であればそんなのはすぐに返せる。まぁ、
あとは、Sさんの技術の完成度が高まりもう少し見極め
る段階になってから意思決定をすればいいだけど、そ
れまではSさんに「いっしょにやろう、頑張って技術開
発してくれ!」と言っておけばいいだけの話だ。