他社から学ぶ

以前、大手消費財メーカーの会社を見学させていただいた。その中
にあったのが、顧客からの問い合わせを全てデータベース化したシ
ステムだ。コールセンターにかかってきた内容が全てデータ化され
て翌日にはそれを全従業員が見ることができる、というものだ。ま
さに顧客の声を見えるかするシステムである。そこから、シャンプ
ーのボトルの上にギザギザをつけてシャンプーかリンスか触っただ
けでもわかるようにする、という案が生まれたという。


それをみたときに、すぐに思ったのが「全従業員が見える」という
オープン性がいいなぁ、というものだった。そして、自分の会社で
も作ればいいのに、という単純な感想である。


ところが、うちの会社の他のメンバーの反応は、「うーん、やっぱ
り扱っている商品の特性が違うからねぇ。うちには...。」という
ものだった。あれれ、と違和感をもった。いや、たしかにすぐにう
ちの会社でも実現しよう、というのは難しいと思う。でも、こうい
うのをみてワクワクしないのだろうか。さらには、いい面と悪い面
をみようとは思わないのだろうか。もちろん、単純に「うちもすぐ
にやろう!」と飛びつくのが正しいとは思わない。でも、どんなと
ころがうちでも使えて、どんなところが使えないのか、というとこ
ろは考えてみて、ディスカッションしてみてもいいんじゃないだろ
うか。ただ、「いい会社ですねぇ」で終わったら何しに見学をした
のかが全然わからない。


自分の会社に誇りをもつことも大切だが、他社から学ぶことはもっ
と大切だと思う。