外資系の経験者

とある外資系経験者と食事を共にした。転職してきたこともあり、
その会社のことを客観的に見ているところが共感できる。また、
死ぬ思いでプレッシャーをかけられる場所から事業会社に移って
きたこともあり、事業会社の仕事が生ぬるいとしか感じられない
とも言っている。


その分野において専門性をもち、高いスキルを有していることは
よくわかる。でも、一方で、そうだからこそ、その事業会社に対
するロイヤリティはそれほど高くはない。


そもそも転職時点で、最年少で責任者であげることを条件に会社
に入ったという。また、海外赴任されているのだが、それも、「
好条件で英語のスキルもあげることができるし」ということを言
っていた。帰任後も、いい条件があれば、別の会社に移ることも
ありえるとも言っている。実際に、スキルを有しているわけだか
ら、海外赴任においても、会社にきちんと寄与できる自負はきち
んと持っているわけだし、僕自身も彼ならそれができると思う。


さて、そうした人材をどう考えるか、というのは一つの面白いケ
ースだと思う。結局は、スキルと人材育成をどう考えるか、とい
うことだと思う。僕自身はスキルベースでは彼のことをリスペク
トするのだが、利己的な部分が最初にくる点が気になる。もちろ
ん、彼もそんなことを公言しているわけではないからわからない
とは思うのだが、そういうところが本質的に人をみる大切なポイ
ントだろう。


利己的だろうが成果さえ出せばよい、というのは一つの考え方だ
が、やはり将来の経営者を担って欲しいと思うのであれば、利他
的である、というのは必須な条件のように思える。