非緊急x重要

Tさんが、昔、「社長が本質的にやるべきことは?「非緊急x重要」
だけだ。実際には、?「緊急x重要」や?「緊急x非重要」の仕事
に忙殺されるし、それらをやっていた方が楽だけど、社長が?にフ
ォーカスしない限り会社の将来はないし、誰もやってくれない」と
おっしゃられていた。


また、以前講演会で、H2Oリテイリングの椙岡会長も同じようなこ
とを言っていた。「会長がやるべきことは、超マクロなこと(中長期
的な事業のあり方)と超ミクロなこと(お客さんの表情の観察)だけ
です。」と。


ただ、実際に、こっちに来てから多くの事業部門の方々と接するよう
になったが、地位があがればあがるほど、?からどんどん離れていき
、その比率が下がり、?or?がほとんどを占めるようになっているよ
うに感じる。


本来は、地位があがるほど、?の比率を増やしていくべきところ、うち
の会社では(多くの会社でもそうなのだろうが)、?の比率が下がって
いっているのが現実だ。


事業部門では、BU長クラスやGMの方々でも、目先の売上やせいぜい
利益率の達成しか見えていない。


例えば、○年に利益率○%を達成しようとしたら、投資を抑え、商品数
を絞り、ということをやることになるが、結果的に、利益率を達成した
先には、"その次は何もない"、という状態にも陥りかねない。


本来、事業責任者が考えるべきことは、「E事業のあるべき姿」や「L
事業の本質的なグローバルでの立位置」、「転地のフレーム」といっ
たことである。でも、そういう本質的な問いに誰も真剣に答えようとし
ないために、中期計画などもチープな現状事業の延長の絵しか出てきて
いないのが現状だ。


例えば、L事業などは、競合がグローバルで、どういうバリューチェー
ンの構造で事業を行っているか、そういうことすら知らないのが現実だ
。競合の事業構造すら知らずに、「グローバルシェアをアップする!」
と掛け声だけかけたところで、戦略なんて生まれるわけもない。


翻って、自部門でも、構造は同じだ。例えば、「海外R&Dがどうあ
るべきか」という質問1つとっても、誰もまともに答えられないのが現
状だ。(P側はもっとひどいが。)こういう構造的な課題を見出し、解
決していくのが、Nさんにとっての、?の大きな仕事の1つになってい
くと思う。


この前、Nさんと話をして思ったが、今はFさんがNさんの後ろ盾のよ
うにいるが、でも、遅かれ早かれFさんもいなくなるだろうし、そうな
ったときには、Nさんは一人ぼっちになっていると思う。その準備が必
要ではないだろうか。