サラリーマン組織の限界

昨日までの1週間の仕事で、正しい戦略は見つかった。こうすべきだと
いうのがわかっているのに、できないことが組織の問題なのだろう。
今回の案件に関しても、キーパーソンが問題の本質まで理解するのに、
時間がかかるだろうし、もしかしたら、そこまで辿りつけない可能性も
ある。また、仮に辿りついたとしても、一度転がり始めた間違った戦略
を急に止めることもできない。わかっているのに、できない、というの
が組織の一番の問題だろう。


今回の案件に関して言えば、ディシジョンメーカーが不在ということだ
。組織が、問題をきちんと捉える組織として構成されておらざ、個別部
署の寄せ集めになっている。個別部署を通して物事を見れば、それこそ
同じ事象も違う問題に見えてくる。


また、長期的投資に我慢できるか、という問題があるが、そもそも、逆
に言えば、我慢できないのならやるべきでない。やると決めて投資も決
めた以上は、長期的視点で望むべき問題なのだ。なのに、トップマネジ
メントにもっていっても、「利益率の方針が出ているから...」という話
になってしまうだろう。すなわち、部門長であったとしても、結局サラ
リーマンであれば、直近の業績にとらわれてしまい、そうした意思決定
は困難になる。これをさらに上に持って行ったとしても、今度は、株主
のプレッシャーにさらされる。


これがオーナー企業だったらどうだろう。合理的な説明さえできれば、
オーナーの一声で済む話だろう。ユニクロなどの意思決定の早さはここ
に起因する。


一方で、この会社でそれはできない。それができない間に、時間だけは
経っていく。サラリーマン組織の限界が垣間見えたように思う。