前原外相の辞任

前原外相が辞任することになった。政治資金規正法において
、外国人からの政治献金が禁じられているにも関わらず、前原
外相は在日韓国人からの献金を受けていたのだという。


しかし、「こんなこと」とは言わないまでも、いちいちこれで
大臣が辞めていたらきりがないだろう。そもそも総額で25万
円の献金だ。確かに法に反してはいるのだが、その法律が何の
ためにあるか、ということを考えないといけない。この法律自
体は、外国人から献金を受けることで、国益ではなく、他国を
利するようなことがあってはならない、という目的で作られて
いるはずだ。もし、今回の件が、例えば、前原氏が中国企業
ら年間数百万円の献金を受けていた、というのであれば話は変
わってくると思う。でも、在日韓国人でなじみの焼肉店の店主
が、年間5万円程度を献金したところに他意はあるだろうか。


池田信夫氏のブログでも振れられていたが、過剰コンプライア
ンス以外の何ものでもないだろう。実質的な問題はなくとも、
法令違反だけで何もかも罰せられたら、それこそ思い切ったこ
となどできないだろう。


もう1つこれで辞任してしまったら、故意的な事例も出てくる
のではないだろうか。例えば、知り合いの外国人に献金させて
おいて、忘れた頃に指摘するというような。はっきりいって、
前原氏に限らず誰にでも起こりうることである。ましてや、政
治家自身がいちいち全ての献金者のチェックなどもできないだ
ろう。そういう現実的でないことも含めて過剰にコンプライア
ンスを設定すると、それだけに追われ、本来やるべきことがで
きなくなってしまうだろう。