世界環境ビジネスフォーラム

日経新聞主催の世界環境ビジネスフォーラムに参加してきた。けっ
こうそうそうたるメンバーが参加していた。


スズキの会長の鈴木さんはさすがインドでも大いにリスペクトされ
ているということが伝わってきた。インドで事業を開始した1982年
ぐらいに2000名近くのインド人を日本によんで研修させた、と
いうのには驚いた。さらに、今でも8割近くが残っているという。
うちの会社でもそうだが、結局は覚悟がないと、やめられるという
リスクをおそれて、そうした投資はできない。なので、毎年、数名
という規模で研修させるだけになってしまう。覚悟の違いがそこに
あるのではないだろうか。


他のセッションの内容は基本的に、「DMICは日印のモデルにな
る」「日本には省エネ技術がある!」「インドは市場が伸びる」「
もっといっしょにやろう」という話が大勢を占めて、面白みにか
けた。


あと気になったのは、日本人のプレゼンの下手さだ...。僕が言え
た立場ではないが、これでは国際舞台で存在感は発揮できないだろ
うと思った。内容に関しては、自社・自組織の紹介に終始、全然
パッションが伝わってこない。それに対して、インド人は、資料
など用意せずに、ほぼ自分の言葉だけでスピーチをやりとげる。
そのあたりに迫力の違いが生まれるのだろう。
特にMS社のプレゼンはひどかった...。カンペ棒読みで、1回も
顔を上げることはなかった。周りの人は誰も注意しないのだろう
か。M社の人は非常に発音が上手だったのだが、いかんせん自社
のプロジェクトを並べる内容で、中身が薄いのが残念だった。


極めつけは、某K衆議院議員だ。「池田元首相がトランジスタ
ジオのセールスマンと言われたが、菅首相とともに私も、日本の
鉄道やシステムのセールスマンになっていきます。」と閉めの挨
拶でいっていた。そういう日本のシステムを他国に売り込む、と
いうそういう心意気は重要だろう。でも、それをそのまま海外で
宣言する必要はないのではないか。そもそも、池田勇人のセール
スマンというのもフランスのシャルル・ド・ゴール大統領から、
いかに日本が国際問題に関心がないか、という意味で揶揄されて
言われた言葉だ。おそらく、「I will become sales person
of Japan」みたいに訳されただろう。それを他国の人はどう感じ
るのだろうか。私は、インド人の政治家が「私はセールスマンで
す」と言って、とても尊敬の念は覚えない。