私欲と公欲

今日の「がんばれ社長」にこのキーワードが出ていた。
以前Nさんと「欲を持つべきか」みたいな話をしたこ
とがあった、そのときには、たぶんNさんは「公欲」
の視点で、僕は「私欲」の視点で話をしていたのだが
、結局は「欲」というキーワードだけで話していたの
で、うまくかみ合わなかった。


改めて、「私欲」と「公欲」に区別するば、よかった
のだということに気づいた。この概念自体は、奇しく
も、Nさんに本をいただいた佐藤一斎の『言志四録』
の中に記載がある。


・・・私欲はあるべからず。公欲は無かるべからず。
公欲無ければ、則ち人を恕する能わず。私欲有れば、
則ち物を仁する能わず。(言二二一)
・・・


【訳】自分の利益ばかり追求する欲はあってはいけない
が、公共の利益を追求する欲はなくてはいけない。公共
心がなければ、他人を思いやることができない。利己心
があれば、慈悲の心で他人に物を施すことができない。


自分が何かを欲したときに、その欲が私欲なのか、公欲
なのかを反芻することが重要なのだろう。その欲が公欲
であると自分自身で確信することができたなら、迷いは
なくなるはずだ。