人生思う通りになっている

入社後最初は、ヘルスケア関連の商品に携わり、今は、インドにい
て、住宅部材に携わっている。よくよく考えると、こういうキャリ
アを積んでいる人はあまりいない。ほとんどのの人は○○事業部に
配属されて、そこで、10年近くは過ごすことが普通である。そうな
ると自ずと視点はその事業部の視点にとどまるだろう。そう考える
ととてもありがたいことだ



就職活動をしていた頃、とある企業のリクルータがやってきた。そ
の会社は分社ごとに採用を行っているということだった。もちろん
、分社とはいえども、大企業並みの規模なのだが、そのときには、
「えっ、ずっとその事業分野なの!?」という印象を持った。それ
もあり、まったく魅力を感じることができなかった。


今考えると、自分が持った違和感というのは、その分社の永続性に
あったのだと思う。そもそも分社の事業が永続することなどないの
に、分社採用になってしまえば、その分社の永続性信じないといけ
なくなってしまう。本来考えるべきは、会社としてどう変わってい
くかであり、事業はその1つに過ぎないと思う。つまり、活動ドメ
インは変わり続けるわけだ。もし、ドメインの決められた分社に身
をおいてしまうと、そこを凌駕するようなところに目線はいかなく
なってしまう。そういう意味で、分社に入ることには違和感があっ
たのだと思う。


そんなこともあり、今の会社に入ったわけだが、そこでも、何も考
えずに、事業本部や事業部にいってしまえば、そういう視点になら
ざるをえないだろう。


そう考えると、「いろいろやりたい」、「いろいろな事業を見たい
」という漠然と考えていた自分の思いは、案外実現されている、と
いうことにふと気づいた。肌感覚として得られる経験値というもの
は大きいと思う。


もちろん、デメリットはある。その事業に対する専門性が中途半端
になる可能性がある。ただ、ある程度の実務経験を積むと後は社内
人脈や根回し力といったところのスキルが伸びていくだけのところ
もある。それはそれで重要だが、「どこでも通用する人材」とはそ
うした社内政治力によらない能力を身につけないといけない。それ
が経営視点でものごとを見れるかどうか、だと思う。