事業仕分けの哲学

日経BPNetの記事で今回は特に面白かった。


●財部誠一:スパコンの仕分け、非難されるべきは役
人の無能だ



確かに政治的意図も、ビジョンもなく場当たり的な賛
成反対論だけで、予算が削減されていくことに関して
は多いに疑問に感じる。


でも、コラムの中で財部氏が言っているように官僚に
大きな問題があるといえる。自分たちが使っている予
算に対してその正当性をきちんと説明できない、とい
うところだ。


では、そうではなくあるべき姿がどういうものかとし
て語られているのが防衛予算についてだ。「制服や弾
薬などはコストの低い外国製にできないのかといった
コストオンリーの視点ばかりを追求する仕分け人に対
して、防衛省の役人たちは見事に「国防」の哲学で応
じていた。それは「嘘」ではなく、国の防衛をになう
人間としての責任感だった。」とある。


最後に「予算は哲学で担保されるべきものである」と
して締めているが、その通りだろう。その背後にある
哲学が何かそこが本質的に重要なところだ。逆に言う
とそこの土台で議論を行って初めて本当に必要かどう
かという納得性の得られる議論になるのだろう。