早期退職のKさん

Kさんが早期退職されるということで壮行会が行われた
。突然のことだったので、みんな驚いている感じだった



そんなKさんの思い出話の中でビニールテープの○○と
いう異名をとったという話があった。今でこそ大ヒット
商品となったがその当時はその第1弾が発売されるとい
うことだったみたいだ。ただ、発売日は決まって開発も
終わり、いよいよ大詰めという段階になっても、仕様通
りの性能が出なくて途方に暮れていたという。


そのときに派遣社員できていた女性が、「食堂でお昼を
食べていたら、器の底にビニールテープが貼ってあって
おばさんに言うと代金を返してもらえました。」という
話をしてきたという。


どうも、その彼女は以前にも何かのヒントとなるような
ことを言ったことがあるらしく、それを覚えていたKさ
んは、「よし、ビニールテープを貼ってみよう」といい
、その製品のある部分にビニールテープを貼ってみた。
でも、やっぱり全然変わらなかった。それで、今度は、
その部品と全然関係のないところに貼ってみたところ、
なんとそれで性能が出るようになったという。


結局、その後も何でそれがよかったのかはわからないま
まだけど、それで製品を出すことができた、という。


ときに、製品を世の中に出す、ということはそういうこ
とまでやって、ようやく実現できるという側面があると
いうことだ。


こんな話なんか、もう少し、原因の当たりぐらいまでつ
けてみんなで共有したらよい事例になると思う。


まさしく暗黙知の経験といったところか。