イスラエルの話

以前、インターンシップできていたBenだが、フランス
人であり、ユダヤ教徒であった。そんなBenに「イスラ
エルのことをどう思う?」という質問をした。「とて
も難しい問題だが...」という前置きをしながら、話し
てくれた。


彼の答えは「以前はイスラエルを支持していた」とい
う。キーワードは、「アラブ諸国でテロが起きたこと
はあるか!?」ということだ。つまり、イスラエル
アラブ諸国の間に問題がある、それは仕方ない。それ
を解決するために武力を使うこともやむをえないとこ
ろもあるし、お互いが殺しあっているわけだから、お
互いにもうやめられないところまできている。


でも、一番大きな違いはイスラエルは戦争はするが、
テロはしない、ということだ。つまり、イスラエル
パレスチナの軍や政府に対しては攻撃するが、決して
一般人に対しての攻撃はしていなかったと。言われて
みれば、パレスチナやイラン、レバノンなどでテロが
起きたなんていうのはほとんど聞いたことがない。
一方で、イスラエルにおいてはテロはしょっちゅうお
きている。要はアラブ諸国イスラエルの一般人に
対する攻撃を容認していると、そこが大きな問題だと
いう。そういう意味で、あくまで政府と軍にのみ攻撃
をしているイスラエルは、戦争という手段が正しいか
正しくないかは別にして、ルールは守っている。しか
し、アラブ諸国はそんなことをおかまいなしに攻撃を
する。これは違うだろう、というのがBenの主張だっ
た。確かにこれはなるほど、と思った。


でも、数ヶ月前のイスラエルの攻撃ではパレスチナ
学校などへもミサイルを飛ばしたりしていた。要は、
最近はイスラエルも一般人に攻撃するようになってお
り、変わってきた。だから、今は必ずしもイスラエル
を支持できない、とも言っていた。


戦争が悪としてしまえば話は楽だが問題は解決するこ
とはない。ただの平和主義者の浅はかな考えだ。そう
いう状態を現実としてとらえ、何をもって正しいか、
正しくないか、というのを考えるのは重要だと改めて
感じた。


新しい切り口を得られた。