PhD & MBA

この前、ディシジョンSグループのメンバーで飲みに行
ったときにきていたHさんだが、PhDとMBAの両方を持ち
合わせているすごい人だ。


入社当初から技術はやりたくないと言い、同志社大
MBAに入社3年目ぐらいに通った。そしてそれから、当
時の上司で大学の教授に転身された方がうちでPhDをと
らせてやる、というので、それほど望んではいないが、
PhDをとったというのだ。


その後、研究所所属になっていたが、経営に携われる
部署に移動したいということで、ディシジョンSグルー
プに1年間派遣していたのだが、やっぱりちょっとこ
れは違うということでまた元の部署にもどってきたと
いう。


しかし、こういう人材をまったく生かすことができな
いのがうちの会社なんだろうと思う。「経営的視点を
持て」なんていうが、そのステージでない人が持った
ところでたいした役にも立たない。


Hさんは、人事に「事業企画のようなことをやりたい
」といったのだが、「そんな経験ないだろ」というこ
とだった。そんなこと言い出したら、分野を超えた人
事の移動なんてできるわけがないし、少なくとも役に
たつかどうかは別としてMBAホルダーであるにも関わ
らずまったくそんなものは考慮されないようだ。


Hさんが言うには人事のある部署にも神戸大学MBA
ルダーがいるらしい。その人にHさんが、「何でそんな
部署にいるんですか?」というと、「ある新事業で失
敗して今は浪人中みたいな感じ」ということらしい。


結局、失敗すればそうした閑所においやられて、しか
もそうした人材を活かそうなんて気が会社にはないこ
とが明らかになる。


MBAがあっても何の役にも立たない、代表的な日本企
業だ。


まぁ、かといってMBAが出世へのパスカードになる必
要性はない。僕が言いたいのはわざわざMBAをとるぐ
らいのモチベーションのある人間をまったく活かそ
うとする気がない点が問題だということだ。