K社の営業の話

大学の後輩のKが大阪にきたので、いっしょに飲みに行
ってきた。大手のセンサメーカーで営業をやっていた
が今は退職して地元の実家の会社で働いている。その
メーカーで営業していたときの話だ。


高利益率を出す企業なのだが、営業でのシステマチック
な管理もすごかったという。とにかくデータを重視し、
どの規模の、どういう顧客にどのタイミングで営業に行
くべきなのか、というのが徹底されているという。


Kは3年その会社で務めたのだが、1年目のときに、自
分の直観に頼ってデータもあまり考えずに営業に行って
いたところ、上司から「お前は成果を出していてもその
やり方では伸びない」とすごく言われたそうだ。最初、
は半信半疑だったものの、会社の仕組みに乗っかって
やると確かになるほど、というように営業がうまくい
くようになったみたいだ。


ただし、実際に営業成績が一番よかったのは自分の直
観に頼ってやっていた1年目だったという。


なんかプロ野球で新人で入って20勝あげるが、その後
、20勝以上あげるようなことはあまりなかった、みた
いな印象を受けた。


さて、それを考えると、確かにその会社のやり方はシ
ステマチックになっており、実際それで結果を残して
はいるのだが、やっぱり完全なシステムはなく、Kの
直観の方が正しいときもある、ということだろう。も
し、Kがその直観の部分をロジカルに語れるようにな
れば、そのシステムをさらに進化させることもでき
たのではないかと思う。


ただし、それによる副作用もやっぱり起こるはずだか
らそのあたりの見極めは必要だろうな。