人をどう見極めたらいいか

Nさんが言うには、見る面からだけで人を判断するの
は危険だ、ということだ。たしかに、Yさんなんかは
言っていることもやっていることも正しいとは思わな
いけど、でも実際の本心はよくわからない、もしかし
たら、本心では別のことを考えてあえて表面上でその
ように振舞っているだけかもしれない、ということだ

つまり、表面的な言動や他人の風評だけで人を判断し
ようとするとその人の本質を見誤る可能性がある、と
いうのがNさんの考えだ。


もちろん、風評で人を判断すべきでない、というのも
その通りだと思う。でも、同時に結局見える部分でそ
の人を判断するしかないのでは、というのが僕の意見
だ。結局はどんだけその人といっしょにいても、どん
だけ蜜にコミュニケーションをとってもその人を見抜
けるか、というと、必ずしもYESとはいえない。そう
であれば、他人がその人をどうみるか、普段どういう
メッセージを発しているか、自分とどういう会話をし
たか、などそういう限られた内の情報からその人を判
断するしかないと思うのだ。


でも、やっぱりそれだけでは不十分だ、というのはそ
の通りだ。それではどうしたらよいか。


複数の本にあったことの寄せ集めだが、その方法は2
つある。1つ目は、部下の部下から話を聞く、という
ことだ。その部下の評価をする際には、自分にはいい
ことしかいわない。ではその人の部下はその人をどう
みているのか、というところをみるのだ。もちろん、
部下の部下が必ずしも本音で語るとも限らない、でも
、そこから断片的なメッセージは読取れるはずだ。


2つ目は組織の一番末端の人に聞いてみる、というこ
とだ。得てしてそういう人が一番ものごとを見ている
ものだ。例えば、事業部なんかで言ったらKさんのよ
うな女性だろう。もしかしたら、KさんにYさんはど
う?と聞いたところで、わからない、としか返ってこ
ないかもしれない。でも、仕事楽しい?どこが?とい
うようなことを聞いていけば雰囲気はわかってくるは
ずだ。もしくは、新入社員にその事業部の戦略を聞い
てみたらいいと思う。その新入社員がシンプルなワー
ドでそれを返してきたらトップのメッセージが伝わっ
ているっていうことだし、逆にもごもごした返事しか
返ってこなかったら何を言っているかわかっていない
、ということなんだと思う。


Nさんは、「でも、事業部のトップがなかなかそうい
う人たちと直にコミュニケーションをとるのは難しい
んじゃないのか」と言っていた。たしかにそれはその
通りだ。実際に、リーダーが組織として一人で見れる
範囲は50名だ、というのを何かの本で読んだことがあ
る。であるならば、50名以内であれば直接話法が可能
であるということだし、50名を超えるのであれば、間
接話法が非常に重要になってくる。例えば、Yさんが
直にKさんと話すことができなくても、Kさんが、「
Yさんとは話したことないけど、Tさんとは普段から
気さくに話しますよ」というのであれば、うまくYさ
んのコミュニケーションがTさんを通じて行われてい
ると考えていいと思う。


Nさんとこの会話をしていて思ったのだが、本の知識
がこうやって断片的にでも役に立っているなぁ、と思
った。もちろん、それが正解かどうかは別にして。