豚インフルエンザ

英語でいうと、swine flu。
週末から一気に広がりを見せた。神戸や大阪では発熱
センターがパンクしており、重傷者以外は自宅療養す
るようにという指示が出ている。


たぶん、このまま患者が増えるが、死亡者はいない、
という状況が続くと、季節性インフルエンザだから、
過剰反応するな、というような声が大きくなってくる
と思う。


今回の豚インフルエンザなんか、日本人の最初の感染
者はニュース速報まで出されて、感染の疑いがある人
たちは全員が隔離された。確かに感染の広がりを防止
するためには重要なことだが、それが広がってしまう
と、実はそんなに危険ではない、というようになって
しまっている。つまりは、最初の第一報に対しては過
剰に反応するものの、それが過ぎて広がると、もはや
感度として慣れてしまうような感じだろう。


これって日本のマスコミに特有の現象に思えるのだが
、どうだろうか。どっかのブログでアメリカのが明ら
かに感染は広がっていても、まだ上陸もしていない日
本よりも住民は大騒ぎしていない、というのを読んだ



豚インフルエンザもそうだが、他にも4つぐらい事例
が思い浮かぶ。


まず年金未納問題だ。最初に発覚したときは、未納三
兄弟と呼ばれ、それを命名した菅さん自身も未納で代
表辞任に追い込まれた。でも、蓋を開けてみたらほと
んどの国会議員が未納であり、後になって発覚した人
なんかはたぶん誰の記憶にも残っていない。それこそ
黙っていたほうが徳だった、というわけだ。


次に、高校の必修科目未履修問題だ。学習指導要領で
は必履修だが大学受験には関係ない教科や科目を生徒
に履修させなかったため、単位不足となって卒業が危
ぶまれる生徒が多数いることが判明した問題である。
ただ、これも最初に発覚した学校はものすごい批判を
浴びたが、蓋を開けてみたらほとんどの学校でやって
いました、というようなものだ。それこそ、最初の批
判はなんだったのか、というような感じだ。


それと、高校野球の特待生問題。これも最初の学校は
大会出場を辞退したりもしたのだが、実際にはほとん
どの学校で行っていたというものだった。後になって
から公表すれば、その他大勢にまぎれるわけであり、
誰からも批判されることはない。それこそ、正直者は
バカを見る、みたいな感じだ。


そして食品の賞味期限偽装問題もそうだろう。たしか
に偽装自体は問題だが、最初に発覚したときのマスコ
ミの批判の態度と、それが広がっていくほどに、どう
でもなくなっていくような風潮は本当にどうかと思う
。それこそ、問題に対して過剰すぎる反応といえる。


そんなこと、というのは誤解を生じるかもしれないが
、それよりももっと論じるべき問題はたくさんあるは
ずである。草薙剛の問題にしてもそうだ。


マスコミのスタンスがよくないのか、それとも国民の
感度がおかしいのか。