宝石ビジネス

一般的に宝石(指輪)を買おうとすると、どこに行くか
といえば、高級ブランド店、デパート、専門店、卸、
の3つになるといえる。


ここで面白いのが、宝石はその宝石自体に価値を持つ
ので、ブランド店のマージンが見えてしまう、という
店だ。バックとかカバンならば、色とかデザインとい
った部分で差が生じるため、原価というものは見えな
くなってくる。だから、グッチのカバンとヴィトンの
カバンのどっちが高いか、というのは、単純に金額だ
けでは計れない。


ただし、これが宝石になってくると、単純比較が可能
になってしまうのだ。もちろん、リングのデザインな
どもあるが、それでも値段の上下はこの石で決まるの
だ。


もちろん、そのブランドのお店で買った、というのは
一つの価値ではあるのだが、石自体の価値を考えれば
、いかに高級ブランドがブランド代で成り立っている
のか、というのがよくわかるのだ。


さて、ではブランドに負ける専門店がどういう売り方
をするかだ。こういうところは、基本的には営業力が
全てといっていい。従って、お客さんは個室スペース
へ連れていかれてそこでじっくりと話を聞くことにな
るのだ。


そしてまずは予算を聞くのがそのポイントである。予
算に従って、お客さんの要望に沿ったものを持ってく
る。そして、いかにそれがお買い得であるかをお客さ
んに説得するのだ。そこで難色を示すと、石の品質を
変えてさらに値段交渉となる。ここのポイントはこの
石の品質を変えるという点である。同じ石で値段交渉
をすれば、最終的にはただの叩き売りになってしまう
。でも、石を変えることで、さも品質が変わっている
ことから、たたき売りにならないようにお客さんにお
徳感を示すことができるのである。


お客さんからしたら石の価値なんてわからない。従っ
て値札が唯一の情報となっている。この見せ側とお客
さん側に情報の格差が生じているからこそ、この営業
戦略が成り立つのだろう。さらには、本当の石の価値
が分からないから、値引きにしても、どのぐらいが妥
当なのかはお客さんには見えないから、値札から数万
円下げて、「今回だけです。」と言われてしまえば、
かなりお徳に感じるわけだ。


というわけで、宝石を買う際は、まずは自分の考えて
いる限界金額を素直にいうべきではない。むしろ、低
い金額を言っておいて、それからどう品質をあげてい
くかを考えるべきだろう。そうでないと、最終的には
いろんな石を持ってきて自分の限界金額で買わされる
(買う)ことになる。


それとやっぱり合い見積もりとるべきだろう。