マイクロファイナンス

以前、ムハマド・ユヌス氏の記事を読んだときに、既
存の銀行とまったく逆のことばかりをやった、と書い
てあった。男性ではなく、女性、富裕層ではなく、貧
困層、etc...。


僕自身、マイクロファイナンスに対する知識はほとん
どないのだが、決して、ただ小額のお金を貸し出せば
それで成り立つというものではないはずだ。


その資金を元にいったいどんなビジネスを行うのか、
それに事業性があるのかを判断できないといけない。
そこにおいて規模を追わないというのが根本にあるプ
リンシプルなのかも。でも、本当にそういうことをや
ろうとするならばやっぱり現場にいなくては決してわ
かりえないと思う。お金を借りる人たちが何で困って
いて、そのお金を貸すことで、どういうメリットがあ
るのか、そこを突き詰めて仕組みをまわさないとそれ
こそただの消費者金融になってしまう。


また、グラミフォンなどもあるが、これにしても、み
んながグラミフォンをやり始めてしまったら、需要に
対して供給過剰ということになってしまう。そうなっ
てしまったらせっかくのビジネスモデルも成り立たな
くなってしまう。そうした点も見据えてlendingを行
わないといけない。


ムハマド・ユヌス氏に代表されるよう、社会起業家
いう言葉がどんどん広がっている。でも、それは決し
てただの慈善団体とは違うはずだ。あくまでもフェア
な条件の中でビジネスが成り立つことによって初めて
意味をなしてくるものなのだ。生半可な気持でやって
も決してうまくはいかない。そして、それを成し遂げ
る鍵は現場にこそあると僕は信じている。


この仮説が正しいかどうか、本で確認してみよう。で
もまだまだ視野が狭いことを思い知らされるだろう。
でも、何かを知る前に仮説を持つことは多いに意味が
あることだ。