面白いからやる

日米通算3085安打を放ったイチロー選手に記事がのっ
ていた。


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「数字を目標にすると、そこに達したあとの気持ちの
持ちようが難しくなる。お金を目標にしても同じこと
。でも、面白いからやるという姿勢で取り組めば、そ
こに限界はない。」やる気の泉を枯れさせないイチロ
ー流の工夫がある。ハングリー精神を頼りにした張本
氏に対し、イチローはドライに自分を見つめる。現実
を客観的に分析し、次の行動を的確に決める。地道な
繰り返しを支えるのは克服と発見の喜びだ。「面白い
からやる」と言い切れる者は強い。張本氏は「一番す
ごいのはあの精神力。私なんかよりもずっと強い」と
イチローを手放しで褒める。「今の人たちはすぐおな
かいっぱいになる。彼は全然違うね。あれだけの冨を
得て、なおかつあれだけの数字を重ねていくんだから
本当にたいしたものですよ」平成のヒットマシンが昭
和の安打製造機に並び、コントラストはより鮮明にな
った。
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張本氏との対比で書かれていたが、面白いからやる、
というのはそれにつきるのではないかと思う。目標を
立てることは重要だが、目標と目的は違うことをやっ
ぱり常に考えないといけないだろう。数値目標が目的
となってしまえば、やっぱりそこに到達したと同時に
進化がとまってしまうと思う。


それと、「面白いから」といえる好奇心を持ち続けら
れるのもやっぱり才能だろう。好奇心があれば、何を
やったとしてもおのずとアイデアは出てくる。そうい
うものなんだと思う。


前に「プロフェッショナル 仕事の流儀」の中で清水
商業高校のサッカー部監督の大瀧監督が、「プロフ
ェッショナルとは、何かを突き進めていっても、ま
だやり方が何かあるのではないかなと。もっといい
ものがあるのではないかなという求めていく欲みた
いなものを持っているということだと思う。」とお
っしゃられていた。イチロー選手の面白さというの
もこういうことなんだろうな、と感じた。


では、一方でどうやったらそういう好奇心を育めら
れるようになるのだろうか。やっぱりそれは、「好
き」になることが第一歩なんだと思う。そのために
も楽しさが先にくるべきだろう。もちろん何かを成
し遂げるためには苦痛も伴う。でも、その苦痛とい
うのは「好き」という思いがあるからこそ乗り切れ
るものであり、「苦痛」の先に「好き」があるのと
は異なると思うのだ。


組織というところにそれを広げれば、「好き」の共
有というのがベースにあるべきなんだろうな。