走りながらコンセプト
Googleは自分たちの使命を「Google の使命は、世界中
の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使え
るようにすることです。」としている。
その使命の元、Street Viewで世界中の通りの画像を撮
影し、そこをバーチャル散歩できるようにしたり、図
書館の本の情報をweb化したりしている。
でも、Googleの創業者が最初からそうした壮大なビジ
ョンをもっていたかといえば、それはちょっと違うは
ずだ。元々は、創業者のラリー・ペイジとサーゲイ・
ブリンが、「web上のリンクを数からそのwebの優先順
位をつけられないか」という発想が元となっている。
そこからYahooの登録型とは違った検索エンジンが生ま
れたのだ。そしてそれをベースとして今のGoogleへと
発展した。
コンセプトを考えることは重要だ、でも同時に何か闇
雲に手を動かしているからこそそれが見えてくる、と
いうのもあるのだと思う。そしてそのとっかかりが、
次を生み出していくという感じだ。たぶん、あるとき
にその将来っていうのが明るく見えてくるような気が
する。「これができるるならあれもできるぞ!」みた
いなものか。
従って、ロジックがない、コンセプトがない、という
理由で何もやらなくなってしまったら、結局は何も生
まれてこない。何かをやっているからこそ生まれてく
るのがコンセプトなんだと思う。
一気に話はミクロの話になる。企業内のR&Dでもそ
うではないだろうか。ビジネスになるかもよくわから
ない、何に使えるかもよくわからない、だからといっ
てそれをやめてしまったら何も出てこない。かといっ
て何もかも好き勝手やってそこから何か出てくるのを
待つ、というのも違うはずだ。そこをどうやってマネ
ジメントするかだ。
一つの解が、Googleの20%や3Mの15%ルール、
Bootleggingなんだろう。だが、これはボトムアップの
やり方で、計画的にはできない。
では、トップダウンで計画的に「走りながらコンセプ
トを作る」ということをどうやればいいのだろうか。