あし田

12月に突然、Tさんが僕と飲む約束をしたのだがまだそ
の約束を果たせてないのが心残りだ、という話を伝え
きいた。そんな約束したかなぁ...とは思ったのだが、
せっかくいっしょに飲んでくださる、というので、新
年会という形で飲みに行くことになった。


Tさんは僕が異動になるまでに同じフロアにいたのだが
、昨年定年退職されて今は派遣社員として週3日ぐらい
は会社にきているという。


というわけで、YkenとNさんも誘って、Tさんにあし田と
いう店に連れて行ってもらった。JR野田駅のから住宅街
に入っていったところにある小さなお店だ。何がすごい
っていうのが、食べ物がカウンターに並んであり、それ
が全部食べ放題、そして飲み放題だという。金額は2,500
円だったかしら。料理もおばちゃんが一人で朝から仕込
みをして作っているらしいのだが、すごくおいしい。具
も大きいし、材料もかなりいいのを使っていると思われ
る。話を聞いてみると、おばちゃんは儲けるつもりは全
然なく、みんなが飲みにきて話してくれるのがいい、と
いいながらお店をやっているのだ。


すごくいいお店だ、またいかないと。こういう店がある
っていうのはやっぱりいいことだと思う。


さて、Tさんとは実はあまり話したことはなかったのだ
が、今日はいろいろと話をすることができてよかった
。典型的なうちの会社の人って感じだ。Tさんが言って
いたのは、昔は先輩が後輩を連れて飲みにいき、そこ
にコミュニケーションがあり、そういうのが大切だと
思っていたのだが、それがなくなってきているのが、
残念だ、とおっしゃられていた。そういうこともあっ
て、Tさんはせめて自分の周りにだけでも、自分が同じ
ように先輩たちから受けてきた恩を返したいといって
いたのだ。


まぁ、たしかに時代がそういう時代じゃなくなってき
ているともいえる。でも、恩を感じ、その恩を返すと
いう考えは今も昔も変わらないはずだ。それを改めて
感じることができた。決して恩は押し売りになっては
いけない。それが崩壊したのが年金システムだろう。
恩は自ら返すものでないといけない。どうやったらい
い意味でそうしたカルチャーを遺していくっことがで
きるだろうか。


おいしくて、楽しい夜だった。