社内MBA留学の案内

社内MBA留学の募集案内が出ていた。3年前から募集を
初めて、1人目は同じ部署だったKさんが合格して、1年
ケンブリッジ大学に留学してきた。その後は、2年連
続で合格者は出ていないようだ。


MBAについていえば、Tさんにしても、Hさんにしても、
かなり否定的に考えている。この前出会った、Kさんも
同じように言っていた。彼らに共通していいえるのは
MBAを否定するに値するだけの実績を残している、と
いうことだ。それがあればこそそれを言う資格がある
と思う。


僕自身、その人たちの影響もあるがMBAが万能だとは思
わないし、やっぱりそれだけで自分が成長したとか、
経営ができる、なんていうほど世の中甘くはない。結
局は後追いでそれを理論づけたものを学んでいるに過
ぎないわけで、決して未来を作り出すものではないか
らだ。またそうしたアプローチでパルプンテ(不確実性
の最大化)などは決してできないだろう。せいぜいでき
ることとしては、大企業の経営(リスクの最小化、不確
実性の最小化)ぐらいではないか。


ただ、僕自身がこんなことを言ったところで何ら説得
力はない。それに相当するだけの実績もなければ、ま
してやMBAを持っているわけではないからだ。せめて、
実際にMBA持って初めて、MBAの要・不要の土俵に立て
るのだと思う。


前にも書いたかもしれないが、僕自身、実感している
のはミンツバーグ氏が著書の中で提案している、社内
のグループで実践と理論を学ぶ、という方法だ。最近
、Nさんとディスカッションをする機会が多いのだが、
やっぱり共通の問題意識を持っているかどうか、とい
うのは大きな違いのような気がする。共通の課題を、
お互いが学びながらディスカッションをしていくほう
が、より現実的だし、より学びが多いはずだ。もちろ
ん、そうした場合、多様性というものはなくなるかも
しれない。しかし、それ以上に課題自体を当事者意識
をもって認識できるかどうか、というほうが大きいの
ではないだろうか、僕はそう認識する。


また、MBAは基本的には経営をシステムとして考える
ものである。要はその先にあるのは、結局米国流経営
のような、「人間の替えはある」というような考え方
だろう。そこには旧来からの日本の経営と相反する部
分が多様にある。MBA的なマインドをもってうちのよ
うな会社を経営したところで、本当に長期的なつまり
持続可能な経営ができるのであろうか。かなり疑問で
ある。短期的な株価の上昇、短期的成長の実現、そこ
に焦点を置いてしまったら、絶対に長期的な会社の力
は疲弊してしまう。


うーん、こうなってくるといろいろな本の情報を断片
的に集めたのと、自分の感情がごっちゃになっている
だけで、ロジカルも何もなくなってしまっているが。


まぁ、言いたいのは、MBAを仮に否定するにしても、
それを持っていない人間が否定したところで、ただの
ひがみぐらいにしか聞こえないだろう、ということで
ある。だからMBAをとるのか?それも違うかもしれな
い。それを凌駕するだけの実績を出せばいいし、成長
すればいいだけの話のような気もする。