研究所のトップだったら...

さて、実際自分が研究所のトップだったらこんなに多
岐にわたる研究テーマをどうマネジメントしていくだ
ろうか。たぶん全部はやっぱり専門でもないし見きれ
ないと思う。じゃーどうなるかという自分が注力する
分野とそうでない分野という感じで優先順位が出来て
くるはずだ。


FiさんもFoさんも自分たちが注力する分野とういとこ
ろを認識しているし、そこにリソースも割いている。
一方でそれ以外の分野に関してはほぼ関心があまりな
い、というふうに言えるかもしれない。それこそ、研
究室の室長にまかせるというスタンスだ。


もっと極論すれば一部の期待しているテーマ以外はど
うでもいい、ともいえる。それこそ長い目で見て、よ
いものができたら儲けものっていう認識だ。昨今は、
管理が進んだからなかなかそういうわけにもいかない
が。そうなってしまうと、そういうテーマのディシジ
ョンはなかなかできない。


そうなると、結局はずるずるとテーマを引きずるよう
なことが起きる。これはサンクコストの問題だろう。
「ここまでやったんだから」とか「やめなかったこと
が成功」というスタンスで今までの投資を切ることが
できなくなってしまう。また、仮にそういうテーマを
切ったとしても他にリソースを割くようなテーマがな
いというのが現実のように思える。だから、テーマに
致命的な欠点があろうが、間違った方向に進んでいよ
うが、関心のない分野に関していえば、たんに成果と
いうよりはそういう人たちの雇用確保が目的のような
テーマになってしまっている部分もあると思う。かな
り極端なものの見方ではあるが。


それに関しては2点、「イノベーションの解 実践編」
に面白い話があった。


1個目は要は上からあまり注目を浴びていないような
亜流のところから破壊的イノベーションは生まれると
いうものだった。たしかに多くの人が注目しているわ
けではないからある程度自由度は高くなる。それに、
リソースがあまりないので、逆に工夫しようというこ
とになる。そういう逆境がかえって、イノベーション
を促すことにものあるのだ。


もう1個は、サルの話だ。要はイノベーションをマネー
ジメントしようとしない、ということは、1000匹の猿
を机の前に座らせたら、1匹ぐらいシェークスピア
書き出すかもしれない、といっているものだという。
要は、こんだけ数多くのテーマを自由にやらせていれ
ばなんかいいものが出てくるだろうという考えに対す
る皮肉だ。イノベーションは管理できないものだから
自由にやらせるというのは、結局のところはイノベー
ションを起こせないことに言い訳にすぎない。要は
必ずしも自由度のない中でイノベーションは生まれな
いが、かといってそれがマネージメントしなくていい
ということではない。要はどうしたらイノベーション
の成功確率が高まるかを考えるのがトップの役目だと
思う。




ハミングバードが復活したのでオリエンテーション
行ってきた。