Kさんの話

入社時からお世話になっているTさんと人事のWさんと
飲みにいってきた。TさんとWさんは、某L事業部が解体
したときの戦友だったという。


飲んでいるときに、かつての副社長だったらKさんの話
になった。僕自身、Kさんと直接面識はない。ちょうど
僕が入社してすぐに退任された。でも、2人ともKさん
のことは人格者だったと言っている。他の人もKさんの
ことはみんなよく言っている。


Wさんがこんなエピソードを話してくれた。とある会議
でWさんが発表すると、「それはおかしい!」といって
、怒鳴り散らされ、さらにはそれがその通りだったか
ら返す言葉もなく、一方的に叱られたという。だが、
その会議が終わった後、食堂で昼食を食べているWさん
を見つけて、「あそこではああいう言い方をしたが、
あれはこう考えるんや」というように、さっきの怒鳴り
声とは一転して穏やかに諭すように教えてくれたという



よくある話といえば、そうなのかもしれない。怒鳴った
後にフォローをするというのは当たり前に思うが、なか
なかできることではないと思う。すごく人間味を感じる



さらに、どんなに怒鳴ったり、怒ったとしても、私利
にかられたものや感情にまかせたものでなく、本気で
相手のことを思ってのものであれば、それは伝わるの
だと思う。そこに少しでも「私」が入っていたら、相
手には伝わらない。それもそのはずで、相手を思うわ
けではなく自分のことを考えて言っていたら、それは
伝わるはずなんかないと思う。これもできそうでなか
なかできないと思う。


でも、相手を怒鳴ったり叱ったりするのは、本気で考
えてなければできないし、本気で相手のことを思って
いなければできない。それだけ自分がやっているとい
う自信があって初めてできることだろう。


さて、話が少しそれたがKさんのような人ってやっぱ
り減ってきたんだろうなぁ。