SONY

ソニーネタで3つ。


○ 一橋ビジネスレビュー
ソニー社長の中鉢さんのインタビューがのっていたの
で思わず買ってしまった。印象に残ったのはiPodは、
ソニーで作るべきだったのでは、というインタビュア
ーの質問だった。それに対して、ソニーはアップルよ
りも先にメモリスティックウォークマンは作っていた
。でも、MDウォークマン、CDウォークマンが売れてい
た以上、経済合理性に従っていたら、アップルに追い
抜かれていた、という状態になっていたという。ある
種これもイノベーションのジレンマといえるのではな
いだろうか。同時にテレビは平面ブラウン管のベガ、
ゲームはプレイステーション、それぞれ大きな成功体
験にしばられたことにより、次の成長ができなかった
という。また、中鉢さんが技術者のベクトルを合わせ
ようとしたことでやめた人もいた、と書いていた。そ
れをわかった上でマネージメントしようとしていたと
いうことだろう。例えば、うちの会社で優秀な社員が
やめたとしても何かを成し遂げよう、改革しよう、な
んていうことがあるだろうか。スケールの違いを感じ
た。




ソニー損保のCM
実際にたぶん事故に合った場合の電話の会話内容をそ
のままCMにしていた。目に見えないものを売ろうとし
たときにとても効果的だと思う。そもそも、保険会社
っていうのは、「私たちは誠実に...」「お客さまの
ために...」みたいなCMを流すが、具体的にどんなサー
ビスをしてくれるのかが見えない。ソニー損保のCMは
こういう対応をしてくれるんだったら安心だ、と素直
に思える。(実際にどうかは別として)。要は契約まで
のハードルをかなり下げているといえるだろう。




○ ライフ・エックス
08年09月11日の日経新聞に、ソニーが写真・動画・文
書などをネットで一元管理できる新サービスを始める
という記事がのっていた。ビデオカメラで撮った動画
などをネット上に保存し、データを一ヶ所にまとめて
、PCや携帯型ゲーム機で必要なときにいつでも楽しめ
るようにするという。そのサービスの名称がライフ・
エックス、という。さて、そこに、「例えば、携帯電
話カメラで撮影した孫の写真を、遠隔地に住む祖父母
がテレビ画面で見るなどの用途を想定している」と書
いてあった。
果たして、サーバ上にある孫の動画を呼び出してテレ
ビでみるおじいちゃん・おばあちゃんがどれだけいる
だろうか。この手のサービスをすると必ずといってい
いほど、「孫の写真が...」みたいな宣伝文句が出て
くるが自分としてはすごく疑問に感じる。テレビ電話
にしても同じような宣伝文句を当初うたっていたはず
だし、それこそ10年くらい前にあったテレビ電話なん
かはまさしくそのままのCMをしていたような気がする
。一方で、Youtubeなんかがそんな宣伝をしたとはと
ても思えない。要はこれって、「いそうなんだけど
実際にはいないステレオタイプのお客さん」の典型と
いえるのではないだろうか。