社内の勝ち組負け組

たぶん、Mさんはもう課長にはあがれないと思う。一昔
前は誰でも課長ぐらいまでは昇進できたものに、今は
かなり狭き門となっている。一方で、FさんはMさんと
の同期で来期から部長となる。これも一昔前ではなか
ったことだろう。


Kさんは今年もう一度Mさんに課長になるためのチャン
スを与えたという。Mさんにとってはラストチャンスだ
ろう。


また、昨年、Sさんが室長だったときには、SさんはMさ
んに変わるように促していた。実際に本人にもその思
いを何度も伝えていた。でも、Mさんは結局は変われな
かったのだと思う。Sさんはある意味それで見切りをつ
けて、Mさんにそれ以上チャンスも与えようとはしなか
った。これはSさんの価値基準の中でMさんは上がるべ
きではないと判断したからだろう。


僕はいいことも悪いことも含めて、Mさんに思いを伝え
、その結果意思決定をしたSさんの判断を支持する。で
も、大切なのはKさんが正しいかSさんが正しいかとか
そういう問題ではないと思った。


たぶん、現実的にはどっちにしてもMさんが上にいくこ
とはない。問題はその後だ。これからそういう人たち
がしばらく増える時期が続くと思う。そうした人たちが
いかにモチベーションを維持できるか、というのが大き
なポイントだろう。


つまりは、必ずしも上に行くことだけがいいというわけ
ではない。プレーヤーとしても十分に会社に貢献できる
。というのを示す必要がある。そしてできれば、その個
人をみてそれを示す必要がある。要はMさんだったら必
ずしもマネージャーにならなくてもこういう生き方があ
る、という言い方だ。願わくば、そういうスタンスで、
モチベーション高く活躍しているロールモデルになるよ
うな人が身近にいるとよいのだが。でも、いないのであ
ればMさんがそうした人材になってくれたらいいと思う



以前、Mさんが「オレはKGさんに嫌われていたから、い
つもテーマの検討会で怒られていた。」ということを言
っていた。でも、本当は好き嫌いではなく、Mさんに問
題があったからそれは怒られていたんだと思う。そうい
うところを本人も認識できずに、ましてや怒っている本
人もなんで怒っているかを説明することなく、そして周
りの人間もそれを教えてあげない、っていうのはやっぱ
り健全な姿ではないと思う。上記のような言動ではいつ
までたっても自分のことは見えてこない。もしこれが、
「オレは説明の仕方がうまくないからKGさんにいつも怒
られていた」という言い方をできるようになっていたら
きっと変われる部分があったのではないだろうか。