海外研修却下

大学の海外研修の概要がある程度決まったので、上司
に相談した。11月中旬から3週間近くヨーロッパに行
き、展示会やTLO、ベンチャー企業などをまわるという
ものだ。が、あっけなく上司に却下された。2週間も会
社を休むのはありえない、というものだった。


自分では会社にお金を出してもらうわけでもなく、ま
してや仕事ではなく休みをとっていく、ということま
で言っているのにも関わらず、断られた。まぁ、ダメ
ならダメで仕方ないのだが、さすがにやっぱり断り方
っていうものはあると思う。


さらに、参加することに意味があると思ってはいても
上司に断られ、他に相談する人がいない、というのも
うちの部署の困ったところだ。唯一の救いはそれでも
Nさんがいるということだが。それだけでもありがた
いと思わないとなぁ。


でも、これもまたいい経験だ。前の室長だったSさん
がこんな話をしてくれたのを思い出す。


Sさんはアングラで1人で取り組んでいる技術があった
。その技術を完成する上でもとあるセミナーにどうし
ても出席したかったのだが、お金もなく、上司の理解
もなく泣く泣く断念したという。ところが、同じグル
ープの別の人が出張に行ったというのでどこに行った
かといえばその行きたかったセミナーに行っていたと
いう。ただし、その別の人は、たいしてその技術に興
味もなかったのだが、上からの命令で仕方なしに行っ
たという。そのときSさんはどうしても行きたかった自
分が行けなくて、たいして行く必要性もなかった別の
人がセミナーに行ったことが納得いかなかった。その
経験があるから、若い人が自分から出張に行きたいと
いうときにはできるだけ行かしてあげたい、と思って
いる、ということを話してくれた。


自分の今の気持ちがそういう気持ちだ。自分から好奇
心をもって行動し、それが善なるものであるならば、
それをできるだけ支援できる人間になりたいと思う。


でも、一方で思うのは、仮に自分が部下を持つように
なったら、「どうしてみんな自分から行かないんだろ
う。」ともどかしさを持つんじゃないだろうか、とい
うことだ。さてそういうときはどうしたらいいだろう
。たぶん、自分の経験を語っても何も響かないだろう
な。




いずれにしても悪意は持たないようにしよう!