超臨場感コミュニケーション

超臨場感コミュニケーション産学官フォーラム
http://www.scat.or.jp/urcf/


NICTが設立し、五感情報の通信やVR、高臨場感音場再
生などの研究、実用化を目的としている。


知覚認知メカニズムなどの発表も行われており、心理
学的評価、生理的評価、脳機能評価などで、人間の認
知メカニズムを評価したりしている、という。


五感通信といえば、数年前にNTTコミュニケーションズ
が「香り通信 http://www.ntt.com/kaori/」を事業化
したが現状はどうなんだろうか。webで導入事例をみる
限りはここ数年はあまり動きがないように思える。ま
ぁ、たしかに香りの再生精度は別にして、わざわざそ
れを通信で送って欲しいというニーズはないのが今の
現状だろう。
ただ、導入事例の中で、興味をひいたのが松竹が映画
館で使用していたというものだ。たしかに、ラベンダ
ーが一面広がるシーンでラベンダーの香りがしてきた
ら素敵だろうし、温泉の場面で温泉の香りがしても、
それはまた臨場感たっぷりだと思う。技術的課題はそ
の切替が瞬時にできないところだろうが。それでも、
こういう仕掛けはちょっとわくわくする。
アミューズメントパークのアトラクションなんかでは
もっと利用価値がある気もするのだが、そうなってし
まうと「通信」である必要があるのか、ということに
なる。なかなか難しいところだ。


さて、いずれにしても、超臨場感コミュニケーション
とはどうなんだろうか。例えば、携帯のテレビ電話機
能なんかはある種の超臨場感コミュニケーションの先
駆けだろう。ところが、そのテレビ電話機能自体、ほ
とんど使われていないのが現状ではないだろうか。つ
まり日常利用での必要性をあまり感じてない、という
ところだろう。そうなると、それを利用したキラーア
プリケーションが必要となる。例えば、ケータイテレ
ビ電話による格安英会話とかがそうかも。超臨場感コ
ミュニケーションもいずれはそうした壁にぶつかって
くると思う。


個人的に考えれば、超臨場感コミュニケーションとい
うよりは、五感センシングや五感再現などを行うこと
で、明らかなベネフィットがあるといい。例えば、集
中力が高まるとか疲労がとれるとか。なかなか難しい
ところではあるが。