問題意識

「やりたいこと」というのは、つまりは問題意識をど
こに持つか、ということだと思う。


Fさんの場合はそれが、「研究テーマが事業につながら
ないこと」だったんだと思う。その結果、Sプロができ
たわけだが、でも現在のSプロの活動内容をきくと、そ
れがどうリンクしているのか、というのがいまいちよ
くわからない。今度聞いてみようっと。


では、僕自身の問題意識っていうのは、少し前であれ
ばテーマの法規問題であったが今はまた違う。今の問
題意識で言えば、研究テーマが事業につながらない、
ということではなく、しょぼい研究テーマしかない、
という状況だ。そもそも、そのテーマのコンセプト自
体がしょぼければ何をしても事業化なんてできないだ
ろう、というものだ。つまりは、「どうしたら価値の
あるコンセプトを生み出せるか」というのが問題意識
になるんだと思う。


さて、僕がいうのは大変おこがましいが、しょぼい研
究テーマはどうしたらいいだろうか。よく「やめなか
ったことが成功だ」というような話があるが、それに
は前提がある。それは「担当者がそれをやりたい」と
いうことだ。周りの人全員が反対しても、会社をやめ
たとしても、そうなってまでやりたいと思ってやりき
ったらそれは成功になるんだと思う。
でも、会社という枠の中で活動する以上、やっぱり意
思決定のポイントが必要になる。


それはたぶん次のような切り口だろう。


(1) 目の前にお客さんがいる
お客さんの人数や規模は別としてとにかくそれを
欲してくれている人がいることが絶対必要だと思
う。


(2) やってる本人がいいと思っている
やっている本人がその技術は価値があり、世の中
の役に立つと信じている。やっている本人がそれ
を信じていなければ他の人が信じられるわけがな
い。


(3) 不確実
とにかくそれがどう化けるかがよくわからない。
要はうまくいってこれぐらいだろう、という感覚
とまったくダメだったときにこれぐらいだろう、
という感覚が人によって全然変わったりするよう
な状態が望ましい。100人に聞いて100人が、うま
くいっても、年間1000万円のビジネスですね、と
いうようではやらないほうがいいわけだ。


パッと思いつくところでこんなところだと思う。今の
僕のテーマでいえば、(1)はOK、(2)はまぁOK、(3)は、
微妙、というところだろうか。


でも、(2)なんていうのを本音で聞いて、それを見える
化したら面白いのになぁ、と思う。