不思議なタクシー

東京でNさんと飲んで、終新幹線になんとか乗り込み一
息。いつの間にか眠ってしまったのだが、「お客さん
、終電いきましたよ。」という声が。
気付くと自分はまだ東京駅で新幹線の中...。
「おかしいなぁ」と思いながらも仕方がないので、駅
を出ることに。


選択肢としては、ネットカフェもしくはビジネスホテ
ル、というものぐらいしかなかったのだが、改札を出
ると男の人が話しかけてきた。


「お客さん、どこまで行くんですか?」
「宇都宮までです。」
「宇都宮ですか、そしたら8,000円で行ってあげるよ!

「えっ、本当ですか?」
「普通だったら2万円以上はするんだけど、特別で。」


とりあえずついていってみると、どうやら、普通のタ
クシーではなく、代行専門の人みたいだった。かなり
怪しいとは思ったのだが、ビジネスホテルとまっても
それぐらいはとられるわけだし、まぁ、いいかと思っ
て乗ることに。


最初は怪しいと思っていたんで、ずっと起きてようと
したのだが、さすがに眠気に勝てずにいつの間にか眠
ってしまった。


....


気付くと、宇都宮の見慣れた風景が。そして家まで案
内すると、ちゃんと8,000円だけ受けとって帰っていっ
た。


でも、どうにもつじつまが合わないのが、タクシーに
のったのが、0:00過ぎで宇都宮についたのは1:00すぎ
ぐらい。100km以上の距離を1時間で帰ってきたことに
なる。高速を使えば可能だが、それでも高速代は5,000
円ぐらいかかるわけだし、ガス代と合わせれば、ほと
んど儲けはない。
でも、目が覚めて気がついた場所を考えれば、明らか
インターチェンジとは違う方向だから、高速にはの
っていないと考えられる。でも、シタミチで来たにし
ては早すぎるのだ。


そんなこんなだが、普通に考えれば危ないので、乗ら
ないという選択肢が正しかったんだろうなぁ、という
気がした。