コンサルの売り込み

ペルソナのコンサルをやっている方がぜひお話をした
いということで、訪ねてきてくれた。営業に来てもあ
まり意味ないですよ、ということはお伝えしたのだが
、それでもいい、ということだったのでとりあえず、
お受けした。


一通りペルソナの説明はしてくださったが、それとい
って目新しいことはなかった。ただその中で発見があ
ったのは定量データの精度が高くなければ意味がない
ということだ。ペルソナ作成プロセスの順番でいうと
定量データ→定性データという順番になる。つまり
定量データから傾向を読み取りそこから定性データ
を読み取るという作業になるのだ。


もっと簡単に言えば、定量データから「20代の働く女
性のニーズが高い」ということが客観的に言えたなら
ば、今度は実際にそうした人たちを集めてその人気の
本質的なニーズに迫っていく、というものだ。


これはこれで意味はあるとは思うが、結局のところ、
調査会社などを使って定量データを集めても、それが
一般論を示すだけであったりとか、精度が悪かったり
したら、その後の作業は深いところまでは辿りつかな
いと思う。


僕のイメージで言えば、定性データ→仮説→定量デー
タがイノベーションに対する一つのアプローチだと思
う。まずはやはり、これはいけるかもという直感がい
ると思う。そしてそれが仮説へと発展し、そして、そ
れを裏付けるための定量データなんだと思う。ここに
こうして書くのは書くのだが、実際にはそこに辿りつ
くのは並大抵のことではない。


また、ペルソナの失敗するケースを教えてくれた。予
想していた通りだが、2つある。1つ目は、「ペルソナ
はきちんとできているのだが、結局受け入れられない
」という場合。2つ目は「ペルソナ自体の精度がよくな
い」場合である。




それにしても、それ以前に営業のやり方が正しくない
と思う。ほとんど1時間30分近く、僕が話す間がなかっ
た。営業とは相手に話させてなんぼというが、まずも
ってそうはならなかった。僕としてはいろいろ教えて
もらったがよかったが、でも、これでは相手の問題を
引き出すことはできないだろう。また、いっしょに部
下を連れてきていたが、基本的にずっと黙ったまま、
僕の話した内容をメモるだけであった。何しに来たん
だろう、という印象だ。でも、自分も上司といっしょ
に出張に行ったりした場合、きっと相手からそういう
ふうに見えるんだろうなぁ、とも思った次第である。




しかし、僕自身、コンサルタントを否定的に見るよう
に捉われている感はある。自分自身がコンサルタント
になることとコンサルタントを使うことはまた別の話
だと考えないといけない。