忠誠を尽くす
タイトルの表現が正しいかわからないが、Oさんは、
「僕は完全にSさん派」ということを豪語している。
SさんはOさんの元上司だ。(半分、今も上司のような
ものだが。)
「Sさんほどすごい人はいないし、僕はSさんに育てら
れたと思っているし、Sさんはもっと上に行かなけれ
ばならない人だ」と常日ごろから言っている。
そのOさんがこの前、「Sさんがピンチになれば僕は死
んでもSさんを支える」というようなことを言ってい
た。
たぶん、男が男に惚れている、というのはこういうこ
とを言うのだろう。また、忠誠を尽くす、ともいえる
だろうか。
でも、僕自身はあまりこういうことを軽々しくいうべ
きでないようにする。だって実際にSさんがピンチに
なっても結局それをどうにかできるのはSさんしかいな
いわけだ。ましてや、自分の仕事すら満足にできてい
ない状態で他人の心配などしている場合ではないと思
う。
されにこれって、逆の立場から見れば、Sさんが、「
お前たちの生活は絶対保証する。」と言っているよう
なものである。でも、こんなことは口に出すべきでは
ない。どんなことしたってその人の人生を背負うこと
なんてできない。だから、専門家としてどこでも通用
するように成長してくれ、というのは真だと僕は思う
。
だから結局のところ、Oさん自身ができることは、専
門家として自分が成長することだけだ。もちろん、小
さなことでSさんを手助けすることはできる。でも、
実際にどうにかするのはSさん自身だ。
僕は実際に本当に支えることなんてできないんだから
、「死んでも支える」なんて軽々しくいうべきではな
いと思っている。