研究室のこと

自分の研究室について考えてみた。
大きくは「ビジョン」「事業化」「内部組織」「外部
環境」だ。


○ ビジョン
次の質問にどう答えるだろう。「突然予算が100億円割
り振られました。何にどう使いますか?」たぶん答え
に窮するはずだ。
また、別の問題として、Sさんはブレストの段階から「
その分野はやらない」と決め付けてしまっていた。それ
ではアイデアなんて出ようがないと思う。


では、自分はどうしたいか。結局、上記のような問題
に対する意識の共有ができていない。そこをどうにか
したい。でも、ビジョンのキーワードは基本的には、
「家」と「自分」というところではないか。そして、
方向性としては既存技術の陳腐化を目指さなければ存
在意義はないはずだ。


○ 事業化
以前にも書いたが、Sさんはテーマの良し悪しの判断は
、「事業部がやるかどうか」だといっていた。また、
Dさんもその判断のよりどころは「事業部がつくか」と
「誰がやっているか」というそれだけだったと思う。


これに関しては事業部ありきの発想を捨てるべきだ。
むしろ、事業部が「ぜひうちでやらせてくれ。」とい
ったときに、「そちらでやってもつまらないものにな
るだけだから自分たちでやります。」くらいのことを
言えるようになりたい。


○ 組織
よく「自分より1つ上の人の目線で物事を見なさい。」
というようなことをいうが、実際にそういう目線で、
ものごとを見ているテーマリーダーはいるだろうか。
みんなが他人は他人、自分は自分、という感じだ。組
織としてみようという人がいない。本来研究所とは、
そういうところでよいのかもしれないが、それだった
ら同じ組織にいる必要もない。そういう意味で「いっ
しょに働いている意味」を再構築したい。これは具体
的にはいくつか手段がある。
そして見るのは事業部ではなく、お客さんでなければ
ダメだ。


○ 外部環境
ここにはこういう質問だ。「朝、会社に出社すると、
若手社員が何やら盛り上がっていました。彼らはどん
な内容で盛り上がっていると思いますか?」どう答え
るだろう。また、N社の商品が大ヒットしているが、
例えばそうなることが3年前にわかっていたら自分た
ちはどういう対応がとれただろうか?
結局、社内ではなく社外に目を向けなければ、イノ
ベーティブなことなどできないと思う。


この問題意識をどう発展させていくかだ。考えている
だけでは何も変わらない...。
しかし、研究室観というのは、ジェフリー・A・ムーア
氏の「企業価値の断絶」が参考になる。そういうふう
に変わっていくのだと思う。