自由度

事業部にきてから、なかなか新しいことチャレンジング
なことに着手できない。


それはきっと、開発フェーズに違いから生まれているの
だと思う。研究所で開発を行っていた頃は、まだ最終形
態まで確定はしておらず、いろいろな部分において変更
したり改良したりする自由度があった。しかし、今はも
はや金型もできてしまっているし、これ以上変更のきか
ない段階となっている。


自由度が高いと新しいことに着手しやすいが、自由度が
低いとなかなかそうしたことができなくなってしまう、
ということだろうか。今の環境でいえば、「何をしても
もう決まっているし...」となってしまう。


そうなると、別の視点でみれば、やるべきことが明確に
なっているので、仕事としてはやりやすくなるのだ。こ
れはよいことなのだが、自由度がなくなった実行フェー
ズにおいて問題が発生したときが大変だ。自由度がない
のだから変更がきかない。そうすると、また元にもどっ
てやり直したり、不完全なまま進んだり、という状態に
陥ってしまう。隣でやっているテーマなんてまさにそう
だ。


トヨタではこれをきっちりと理解しているため、意思決
定のプロセスに徹底的に時間をかける。1年間のプロジェ
クトであっても、9〜10ヶ月を計画に費やすのだ。