Uさんと話していて2

Uさんは基本的には、どんどんと新しいものを開発して
先行者利益をとっていかなければならない、という考え
方だった。


しかし、先行者利益といっても技術というものは最終的
には、「ルールの変換」と「コモディティ」の壁にぶつ
かる。ルールの変換はまさにイノベーションのジレンマ
であり、コモディティは扇風機やアイロンである。どん
なにコストを下げても儲からない状態だろうか。


技術開発を諦めてはいけない。しかし、技術には限界が
あることも同時に認識しなければならない。その意思決
定は非常に難しいところではあるが。


そうなってくると大切なのは、自分の事業が現在どうい
う状況にあって、将来のポテンシャルがどれだけあるか
ということを知ることだろう。それは常に考え続けない
といけないことだと思う。また、同時に、自分たちがイ
ノベーションのジレンマに陥っていないかどうかを常に
省みることが必要だ。気づいたときにはもう手遅れとい
うのがイノベーションのジレンマという怖い事実もある
が。


そうならないようにイノベーションを起していくDNAを
作っていくことが組織としては重要である。それは一朝
一夕にできるものでなく、「さぁ、今日からコスト削減
はやめて創造的になってください。」などといったとこ
ろで組織なんかは変わらないのである。変革は急激に行
わなければならないが、そうしたDNAの醸成は少しずつ
でも着実にやっていかなければ決して根付かないと思う