機能設計書

本来、機能設計とは上位概念から落ちてくるものである
。上位概念とはお客様のもとで、どういう精度が求めら
れ、どういうばらつきが許容されるのか、というのがま
ず最初にある。そこから、システムのばらつきを何%以
内におさめないといけない、機器単体のばらつきを何%
におさめないといけない、というふうにブレイクダウン
されていき、最終的な設計ばらつき目標値が決められて
くる。


しかし、今回作っている商品はまったく新しい商品であ
る。もちろん、目標値はあるもののどの程度のばらつき
におさまるかは作ってみないとわからないような状態で
ある。そうした進め方で「とりあえず進めよう」でずっ
と進んできたわけだ。


しかし、それにも関わらず、発売日はしっかりと決まっ
ている。だから、とりあえずできたものがこれくらいの
ばらつきだけど、なんとなく問題なさそうだからOKとな
っているのが今の状態だ。


さてさて、こんな状態だから機能設計書なんて書けるわ
けがない。だって機能設計なんてしていないのだから。
それなのに機能設計書を書かなければならない。だから
こじつけでどうにかもっていく形になっていく。


なんかこれって違うような気がするのだが...。


ただ、一番の問題は上位概念、つまりはコンセプトが決
められていないからこうなるのだ。