Sさんの移動

研究所のSさんが3月1日付で他部署へ移動することになっ
た。理由は、「キャリア開発」とのこと。本人は新しいこ
とをやり始めたばかりで、この移動にまったく納得がいっ
ていない様子ではあったが、結果的にはよかったのではな
いだろうか。


本人が自分自身の仕事を自己否定するのは難しいとは思う
が、やはり、"遊んで"いたのは事実だろう。1年半近く前
に商品化近くまでいっていたテーマがポシャッてその後
は、新しいテーマを探す活動をしていた。去年の9月くら
いからなんだか新しいことを初めようとはしていたのだが
...。


これが研究所の難しさだ。結局、やりたいことがないと仕
事がない状態なのだ。人間なかなかやりたいことはそうは
見つからない。もちろん、意識しているかしていないかの
差というのはあるのだが。まぁ、そうなってしまうと、そ
こにいる意味はないということになってしまう。


しかし、年齢を考えれば、必ずしも本人のせいともいえな
い。結局、『部署としてやりたいことがない』という状態
なのだ。グループ長でもいい、上司でもいい、彼らがやり
たいことがあれば、Sさんはいくらでも力を発揮できるの
だ。しかし、それすらないのが現状だ。


会社の先行きを不安に感じる。これってやはり、研究所に
やりたいことがあまりない状態であるからだと思った。


例えば、成長している会社だったら、あれもやりたい、こ
れもやりたい。でも、人手が足りない。人手が足りないか
らといって妥協した人材は取りたくない。優秀な人材が欲
しい、そういう状態になるような気がする。


いずれにせよ、Sさん、新天地でがんばれ!