BCG水越豊氏2

昨日の水越氏の講演の中で、興味をもったのが、水越氏
新日鐵を辞めた理由だ。


水越氏は社内留学制度で、スタンフォード大学MBA
とりに2年間行き、帰ってきてから新事業の部署に配属
になった。


ちょうどその頃、新日鐵は鉄の限界を感じ始め、ひた
すら多角化に邁進していた。しかし、水越氏は鉄でで
きることはまだあるし、新日鐵で鉄に付加価値をつけ
られることはあるという考えだった。しかし、多角化
路線により、「生まれてはいけない子たち」(表現が
適切ではないが)がたくさん生まれてしまったという
。水越氏は「これをどうするんだ!?」という認識で
いたものの、会社からは「それをどうにかするのが君
の役割だ」といわれる。結局それもあって新日鐵をや
めたという。


要は水越氏のような人でも、サラリーマンという壁に
ぶつかっていたということだ。「自分のやりたいこと
=会社のやりたこと」が一致しているならばOKだ。し
かし、自分は絶対うまくいかないと思っているのに
それをうまくいかせるようにしろ、という状況はどう
すればいいのだろうか。一般的には、「配属された
部署で一生懸命頑張りなさい」といわれている。し
かし、うまくいかないと思っているのに、それを一
生懸命やる、というのはやっぱり矛盾が生じる。そ
れがサラリーマンのさがだろう。水越氏でもこうした
状況に陥っていたというのは、なんだか共感を覚え
た。