BCG水越豊氏1
BCGの日本代表の水越豊氏の講演を聞きに、グロービス
大阪校に行ってきた。話の概略は以下の通りだ。
(1) 脱受験エリート
受験勉強の本質は2つ。
1.正解のある解答をいかに早く解くか。いかに効率的に
出すかの訓練。
2.苦手科目の克服。
しかし、仕事では正解がない。誰もやったことがないこ
とをやる。それがアントレプレナー。
今までの成功パターンが成功しない。1つの事例がビール
。
戦後、大日本ビールは、業務用に強かった。家でビール
を飲む人はほとんどいなかった。しかし、キリンは酒屋
にビンビールを売ることで開拓した。しかし、今度は15
年前にスーパードライがコンビニにおかれるようになっ
た。酒屋からコンビニへのチャネルの転換だ。これは、
ビンから缶へのイノベーションがあった。まさに成功の
復讐だ。
前例に従ったらうまくいくという成功体験をベースにし
た考えは大きな流れの変化で足かせとなる。ビール業界
は60年間に2回それを経験した。
今まではボトムラインをどう上げていくかがキーだった。
大企業は苦手科目の克服、改善の余地のあるところを矯
正していくのだ。
そして期待するのが、「うちの社員だったらこのぐらい
できるはずだ」ということだ。これが前提となっている
。標準化されていないと使うほうが難しい。しかし、こ
うしたルーチンワークはコストの安い国にとってかわら
れる。今は「尖った人材」が欲しいのだ。しかし、同時
に経営層がこうした「尖った人材」を使いきれていない
のも事実。
(2) スペシャリストとジェネラリスト
ダイキンで働いている人が、ダイキンを離れてどれだけ
外で通用するか。その会社のスペシャリストではダメ。
要はどこでも通用するジェネラリストにならないと。
また、自分では転職したつもりはなくても、M&Aによって
転職したのと同じ現象に遭遇することが増える。
社会人10年やった人にあなたの強み、セールスポイント
をきくと言えなくなっている。
何がいいか、どこで勝負するかは自分で考える。強みを
自分で意識する必要がある。
スポーツと同じで鍛えている筋肉を意識しないとトレー
ニング効果がない。自分の今の市場価値を知りたかった
ら転職市場に行って確認してみる。