目標の立て方
テーマ検討会があった。コスト削減のテーマの進捗発表
があったが、いきなし、事業部長は目標の設定値から指
摘を始めた。要は、現状コストが予定のコストよりも高
いのに、その現状コストからの目標値○%とすると、一
見コストを下げたようにみえるが、結局、当初の予定か
らはほとんど下がらないだろ、という指摘だった。
こういうところで指摘をするのはさすがだなぁ、と思っ
た。やはり、経営という観点から事業をみていることが
よくわかる。
というわけで、目標の立て方...。
見える化(!?)ということで、最近、なんでもかんでも、
数値目標を掲げているが、果たしてそれは適切なのだ
ろうか。
とある部署で、人材育成の項目で、「アントレプレナマ
インドの定着」という項目があった。手段をみると、
「クリティカルシンキングの研修受講率85%以上」と書
いてあり、結果のところに「90%達成 ◎」とある。
果たしてそれでよいのか?
結果の認識や手段もさることながら、そもそも目標の設
定が適切じゃないからこうなるのではないだろうか。「
アントレプレナーマインドの定着」という曖昧なもので
は、そもそも捉え方としてどうとでもとれる。結局、担
当者のスコープではそれが「クリティカルシンキングの
受講率」という捉え方になったのだが。
別にこういうのは必ずしも数値目標にしなくてもよい気
がする。例えば、その辺にいる社員を掴まえて、「アン
トレプレナーマインドを持っていますか?あなたのそれ
は何ですか?」という質問でもしてみればいい。
そのときに、内容はどうあれ、まぁ、その社員が答えて
いるならば、それで目標達成、としてもいいのではない
だろうか。
結局、数字遊びなんていくらでもできる。一番よくない
のは、曖昧な目標に対して、適当な手段を選び、なんと
なく評価する、ということだ。これでは何も変わらない
ということだ。