追い詰められる
映画「幸せのちから」をみた。現実的に「追い詰められ
る」ということがどういうことなのか、ということがよ
くわかる映画だと思う。
普段から危機感を高めるように意識してはいるつもりで
も、結局、自分がサラリーマンという枠の中でぬくぬく
と暮らしていることがよくわかる。何もしていなくても
給料は入ってくるし、余暇を考える余裕もあるし、生活
の不安を感じる必要もない。
主人公は、奥さんにも出ていかれ、家は追い出され、息
子の生活はみなければいけない、そして、セールスの仕
事は全然うまくいかない、そういう状況だ。そしてお金
がない...。
お金がない、というのは切実な問題だと思う。やっぱり
必要最低限のお金がないと人間何もできなくなる。自分
はお金がくても生きていけるとは思ってはいるが、正直
本当にそういう状況になったときに、希望をもって耐え
続けることができるかどうか...正直、そこまでできる
かはわからない。
主人公は追い詰められた状態で、証券会社の6ヶ月間の
インターンシップに無給で応募し、そして、インターン
生20人から採用1人という状況に身をおいた。もし、そ
れで20人から選ばれなければ、終わりという状況である
。
人間は危機感を感じ、そして、追い詰められたときに初
めてアイデアが出ると思う。トヨタ方式の大野耐一氏が
「困り方が足りない」といっているような状態だと思う
。でも、たしかに言うは易しだが、実際に、そこまで
追い詰められたらどうなるだろう。
テレビで見たが、ツカサウィークリーマンションの社長
、ByDesignの社長はいずれも何億(何十億!?)という借金
から蘇った男だ。さらに、一休の社長は保険会社から独
立はしてコンサルタントになったものの、何も仕事がな
く、そして、とうとう、というときに、新宿のホテルが
目に入り、その空き部屋をネットで販売することを思い
ついた、という。
「追い詰められる」、この状態は自分が思っているほど
簡単な状態ではないし、正直、自分はこんな経験はでき
ていない。もちろん、人生においてこういう経験をせず
に済むのであればそのほうがいいのかもしれないが、で
もそれがなければ成長はしないだろう。
成長したいのであれば追い詰められなければならない。
そして狂にならなければならない。