プロ弁護士の思考術

国際弁護士の矢部正秋氏の「プロ弁護士の思考術」を読
んだ。日本の経営者の特徴として以下の2つをあげてい
る。
(1) YES/NOの判断
(2) 楽観的シナリオ


(1)については完全に自分に当てはまっている。物事を
決め付け、やるかやらないか、でしか判断しなくなって
しまう。極端にものごとを振って考えることはよいとは
思うのだが、こうすることで、オプションの可能性を自
ら排除してしまっている。深く反省。ものごとによって
は、50%でGOもOK、80%で妥協もOK、というスタンスが必
要なのだ。0%か100%で考えると思考は簡単になる。だが
、簡単になったときに他の可能性を排除してしまうのは
必ずしもよくない。2分法の弊害を上手に指摘されてい
た。たぶん、これを読んでなかったら、2分法を間違っ
た状態で使い続けていたと思う。これもやはり、2分法
のよい側面と悪い側面の両方を知っておかなければなら
ないということだ。


(2)については、今の仕事の中ですごく思う。つまり、
不確実性についてはほとんどシナリオが考えられてなく
、常に場当たり的になってしまっている。もちろん、全
てを計画的にすべきではないのがわかっている。そうし
てしまったら、serendipityをつかめなくなってしまうか
ら。でも、executionのステップでは、予想される範囲
で起こることに関しては、不確実性を考えておかなけれ
ばならない。ホリエモンではないが、想定の範囲内とい
うことだろう。でも、もちろん常に想定の範囲内にある
ことなどはない。そのために、「マサカ」(偶発性)を
取り込むことのできる余地を残しておくことが大切にな
ってくる。


もう一つ面白いと思ったのが、ハインリッヒの法則を常
に意識することで、大失敗を未然に防げる、という考え
方だ。これについてはまた今度。