大企業=巨大車輪

企業はメタファーとして車輪といえるだろう。


最初は小さく小回りがきき、コントロールがしやすい。
でも、だんだんと車輪が大きくなっていくとコントロー
ルが難しくなる。
そして、一度大きくなった車輪が動き出してしまうと、
あとは慣性の法則に従って、摩擦がない限り車輪は回り
続ける。そうなってしまうと、今度はそれを止めること
も方向を変えることも難しくなる。


一方で、ちょっとしたブレがあとで大きなブレとなる。
つまり慎重に方向を調整しないと、そのときにたった
1cm左にずれていただけだったのが、そのまま進むこと
でずっと先では、100mも変わってた、なんてことにも
なりかねない。これは、元産業再生機構COOの富山和彦
氏も言っていたが、トップがぶれると末端はもっとすご
い勢いでぶれている、ということだろう。


今度は車輪が止まってしまった場合。動いているうちは
何もせずとも動いてくれるからいい。しかし、いざ失速
してくるとどうしようもなくなる。ましてや止まってし
まった巨大な車輪はちょっとやそっとじゃ動かせなくな
る。さらに、行き先が坂道なんかになっていたりしたら
余計に。(坂道=市場環境)


こんなふうに世の中はたくさんの大小の車輪がいろいろ
な方向に向かって進んでいると捉えられるのではないだ
ろうか。でも、また、その先にゴールがない、というの
も企業経営だろう。