意思決定のポイント

ドラッカー氏の「経営者の条件」より


 妥協には二つの種類がある。
 一つは古い諺の「半切れのパンでも、ないよりはまし
 」であり、もう一つはソロモン王の裁きの「半分の赤
 ん坊は、いないより悪い」という認識に基づく。
 前者では、半分は必要条件を満たす。しかし、半分の
 赤ん坊は必要条件を満たさない。半分の赤ん坊は二つ
 に分かれた死骸である。


要は、意思決定をした内容が必要条件を満たしているか
ということだ。何でもかんでも折衷案などにしたとして
も、結局、必要条件を満たさなければその意思決定は、
"死骸"となってしまう。


では、必要条件を知るためにはどうするかだ。それが、
「何が正しいか知る」ということである。結局、何が受
け入れられるかではなく、何が正しいか、で考えないと
意味のある意思決定はできないのだ。


さらにはその何が正しいか、というのも結局は問題を正
しく捉えているか、というところに帰結すると思う。間
違った問いに答え続けても、成果はうまれない。もしく
は間違った問いに正しく答えてしまえば、さらに状況は
悪くなるかもしれない。問題を正しく捉えるところから
考えよう。


つまりこれをコンサル用語でいうと、ゼロベース思考と
いうのかした。結局はそのコツは制約条件を取っ払った
、ときにどうなるか、極端に左右に条件をふらしたとき
にどうなるか、という問いに答えることで、問題を正し
く捉えられるようになっていくこと思う。


いずれにしても、「ないよりマシ」と「半分ならない
ほうがいい」この違いを知っておくことは大切だ。