逆さまの世界地図

「情報選択の時代」(リチャード・S. ワーマン 著)の中にあ
る上下逆さまの世界地図が印象的だった。
人間の概念的に、「上に」「○○を超えて」「高く」という
言葉はしばしば優位性を感じさせる。従って、地図は北が上
に書かれているのが当たりだが、これは、北米は南米よりも
優れていて、ヨーロッパはアフリカよりも優れている、とい
う認識を暗黙のうちに持たせていると思う。これを北と南を
真っ逆さまに変えてみる。アルゼンチンがもっとも上で、カ
ナダが最も下にあるような地図だ。


どうだろう。今まで見ていた世界とまったく異なる世界が広
がってくるのがよくわかる。なじみのある世界地図がまった
くことなる世界を生み出すのだ。ここから何が言えるかとい
えば、価値観は簡単にひっくり返るというものだ。たんに見
方を逆さまに変えただけでこうも変わるのだから。


これを会社の中で言えば、どうなるだろう。社長が一番下に
ある組織図。実働部隊が一番上にある組織図。または、全て
の部署がNW的につながっている組織図。きっと会社の見方も
一変するはずだ。