褒められると伸びない

人のモチベーションを上げるときに、「褒めることが重要」という
のはおそらく正しいことだと思う。でも、よく「自分は褒められて
伸びるタイプだから...」という人がいるが、それは違うと思う。


自分自身で「褒められて伸びる」という人は、褒められることを心
地よく感じている。(まぁ、誰もイヤな気はしないが...)でも、逆
に言うと、悪い点を指摘するような声を聞かなくなってしまう恐れ
がある。例えていうのであれば、


A「ここはダメだね。○○したほうがいい。何度言ったらわかるん
だ。」
B「はい。(そんなことわかっているよ、俺は褒められて伸びるんだ
。」


なんてシチュエーションはよくあると思う。


松下幸之助氏はそれに関して次のように言っている。
「指導者が物事を進めて行くに当たって、みなからいろいろな意
 見や情報を聞くのは当然の姿である。そしてその場合、大事な
 のは、自分にとって都合のいいことよりも、むしろ悪いことを
 多く聞くことである。つまり、賞賛の言葉、順調に進んでいる
 事柄についての情報よりも、“ここはこうしなくてはいけない
 ”といった諫言なり、悪い点を指摘する情報を努めて聞くよう
 にしなければならない。」


他人を褒めることは大切だが、自分が褒められることを望んでば
かりではいけない、ということだ。
周りの人に訊いてみよう。
「自分の悪いところはどこですか?」
きっと勉強になると思う。