質問による思考の深堀り

『質問』というのは思考を刺激させる。


今日、G先輩に相談を受けた。Gさんの研究室の後輩が就職活動を
行っているが、どうも自己PRや志望動機がうまくないので、ちょ
っとみてほしいとのことでした。


その後輩さんの文章を読んでみると、文面は研究内容なども語っ
て一見まともには見えるが、本質は、「テレビ局を目指してまし
たが、途中で落ちました。それから探しだしてとりあえず大企業
があったので受けようと思いました。」という本心が見え隠れす
る。


僕たち3人が見て、3人ともダメだと思いました。
さてどうする???


ここでG先輩ができることは、「もっと考えろ!」「ロジックが
一貫していない」「具体例がない」と言うことではない。これ
らは表面的なことなので、繕えばどうにでもなるはずだ。


僕が思ったのは、この彼に可能性があるとしたら、志望動機の
本質として、「実際は何も志望動機のなかった僕に真剣に向き
合ってくれたG先輩にそのやりとりを通してひかれました。だ
からG先輩のような人がいる御社に入りたいです。」となるこ
とくらいしかないのではないかと思った。これは表面的なこと
ではなく本質的なところになるからだ。


では、G先輩はどうしたらいいだろう?
適切な質問は思考を生み出す手助けをしてくれる。


「3人の先輩が全員、ダメだと言っているが何でだと思う?」


たぶん、こういう質問が必要なのではないだろうか。そこで
彼は考える...。
そしてこれを深堀りしていったときに、本当は自分はこの会
社に入りたいわけではない、という深層心理を表面に出し、
そこに向き合わせるのだ。


そこまでやったらきっと本質に気づく何かが見えてくるかも
しれない。もしかしたら何も起こらないかもしれない。でも
人の成長はこんなところにあるのではないだろうか。


果たしてどうなることやら。